今日は離職票について解説します。

【1】労働者(被保険者)が離職した場合の手続

離職しようとする労働者(被保険者)が「離職票」の交付を希望した場合(※)においては、事業主は、離職の事実のあった日の翌日から起算して10日以内に、「雇用保険被保険者資格喪失届」(資格喪失届)に「雇用保険被保険者離職証明書」(離職証明書及び賃金台帳等を添えて、事業所の所在地を管轄する公共職業安定所の長(所轄公共職業安定所長)に提出しなければならないとされています(※※)。

※ 被保険者が離職日において「59歳以上」である場合には、その者が離職票の交付を希望しないときであっても、資格喪失届に離職証明書等を添える必要があります。

※※ 資格喪失届等は、年金事務所を経由して提出することもできます。

例えば、3月31日付けで被保険者が離職をした場合、事業主は、離職の事実のあった日被保険者資格喪失日=離職日の翌日=4月1日翌日から起算して10日以内、すなわち、翌月の「4月11日」までに資格喪失届等を提出しなければなりません。

令和7年4月1日以降に生じた離職については、自己都合退職における「給付制限期間」が「2か月」から「1か月」(原則)に短縮されました。(注)

※ 離職前1年以内に自ら教育訓練等を受けていた場合には、給付制限が解除され、待期が満了した後の日は、基本手当の支給対象となります(令和7年4月1日施行)。

[注]自己都合退職における給付制限期間が「1か月」(原則)に短縮されるのは、離職日が令和7年4月1日以降にある場合です。自己都合退職による離職日が令和7年3月31日の場合における給付制限期間は、改正前の「2か月」(原則)のままとなります。

受給資格の仮決定について

基本手当の支給を受けるために初めて安定所に出頭した者がやむを得ない理由(例えば離職票
の交付遅延)により求職の申込みの際離職票を提出することができない場合には、安定所はその
者の求職票、その者の申出等により受給資格の有無を判断し、一応受給資格があるものと認定で
きるときは、仮に受給資格の決定を行う。この場合、後日離職票の提出をまって正規に受給資格
を決定するまでの間は、失業の認定のみを行い、基本手当は支給しない。
なお、受給資格の決定があったときは、その効力は、仮決定の日に遡及する。
また、この場合の「一応受給資格のあるもの」とは、離職の日以前の2年間に被保険者期間が 12
か月以上ある場合をいう。

簡単に言えば離職票が送られてこない!という方が自身で手続きすることを言います。

この受給資格の仮決定とは

やむを得ない理由がある場合に限り、例外的に行うことができるものですが、この「やむを得ない理由」として挙げられる「離職票の交付遅延」については、原則として、被保険者資格喪失日の翌日から起算して12日目以降が交付遅延に該当するものとされています。例えば、3月31日が離職の日だとすれば、翌月の4月12日以降に「受給資格の仮決定」を行うことができるというわけです。 受給資格の仮決定が行われた後、事業主から「離職票」が送付されてきたときは、直ちに管轄公共職業安定所に出頭し、離職票を提出するとともに、正規に「受給資格の決定」を受けなければなりません(注)。

注 この点、自宅から管轄公共職業安定所までの距離等が遠い人は、二度手間になることがありますので気をつけてください。

受給資格の仮決定」を受けてから正規の「受給資格の決定」を受けるまでの期間については、基本手当の支給は行わずに、失業の認定のみを行います

なお、正規に「受給資格の決定」があったときは、その効力は「受給資格の仮決定の日」に遡及します。例えば、待期期間は「受給資格の仮決定を受けた日」に遡って、その日から7日間となります。