はじめに:高収入のパパが育休をとるとどうなる?

最近は男性が育児休業を取得するケースも増えてきました。
でも月収が高い場合、「育児休業給付金だけでは生活が厳しい…」「どこまで働けるの?」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、実際に月収70万円の方が育児休業を取得した場合に、
育児休業給付金でどこまで働けるか、減額されないラインや制度のしくみについて詳しく解説します。

Q1:そもそも育児休業給付金っていくらもらえるの?

育児休業給付金とは、雇用保険に加入している労働者が、育児のために休業した際に支給される給付金です。
原則として1歳まで(一定要件で最大2歳まで)支給され、賃金の一定割合が支給されます。

支給額は、育休開始前の賃金日額をもとに計算されます。支給率は以下のとおりです。

支給期間 支給率 月額の上限額(税込)
育休開始~180日目 67% 315,369円
181日目以降 50% 235,350円

※2025年4月時点、厚生労働省公式サイトより

Q2:就労したら給付金はもらえないの?

いいえ、就労しても一定の範囲内なら育児休業給付金は支給されます。ポイントは以下の2点です。

  • 月10日以内、または80時間以内の就労であれば「休業」とみなされる
  • 「給付金+賃金の合計」が、休業前賃金の8割以内なら減額されない

Q3:じゃあ月収70万円の場合、いくらまで働いてOK?

月収70万円の人が育児休業を取得した場合:
休業前賃金の8割=56万円
給付金の上限(315,369円)を満額受け取るには…
56万円 − 315,369円 = 約24万4,631円
この金額までの賃金であれば、給付金を減額されずにもらうことができます。

就労可能額の計算フロー

(休業前月収)70万円
	↓ ×0.8
基準ライン → 56万円
	↓ − 給付金(上限)
働ける上限額 → 24.4万円

Q4:超えて働いたらどうなる?

たとえば30万円分働いてしまった場合
→ 56万円を超えるため、超過分に応じて給付金が減額されます。
また、10日・80時間のラインを超えると「休業」とみなされず、給付金が支給されなくなるリスクがあります。

実際にあった「不支給事例」

  • 勤務日数を9日と見込んでいたが、突発対応で月11日勤務→不支給
  • 勤務表上は8日でも、実働で10日超→返還請求
  • 在宅勤務の実態把握が甘く、80時間超過→全額不支給

日数がOKでも時間超過でアウトになるケースが多いため、事前に会社・ハローワークへの相談を強くおすすめします。

Q5:まとめ

月収 70万円(育休前)
給付金上限 315,369円(開始から180日以内)
働ける就労賃金 約244,631円まで
就労条件 月10日以内、または80時間以内
超過した場合 給付金が減額または不支給

ハローワークで確認すべきチェックリスト

  • 申請書の「就労日数・時間」が正確に記載されているか
  • 客観的な労働記録(ログ、メール、打刻など)を保存しているか
  • 勤務予定の変動に応じて、企業が事前に照会・記録しているか
  • 企業が「日数計上のルール(在宅含む)」を理解しているか
  • 賃金の支払いタイミングと認定月がずれていないか

どれかに不安がある場合は、ハローワークに就労予定を持参して事前照会しましょう。
後からの返還や不支給を避けるためには、事前相談が最大の防御になります。